美戯物ギャラリーは「**ひらくデザインリサーチ」**の一環として、サービスデザイナー / コンテンツデザイナーの小山田が「組織活動における、美と戯れ」について考えるための活動です。
ひらくデザインリサーチは、デザイン会社コンセントの有志メンバーが集まり、自分の興味や関心をベースに自ら問いを立ち上げ、探索するためのデザインリサーチプログラムです。
つくることを通じて新たな知を創出する「リサーチ・スルー・デザイン※」の概念をふまえ、「問題解決」ではなく「問題提起」のためのリサーチを試行することで、「デザインリサーチ」そのものに対する視野も広げることをねらいとしています。 ※リサーチ・スルー・デザインとは、問題を解決するためではなく、問題を提起することを重視したリサーチ手法。デザインしながら調べ、調べながらデザインする省察的なプロセスを通じて、新たな視点や問いを生み出していく。
組織活動における創造性、美と戯れの研究
経営にとって有用な創造性を設計しようとすることで、創造性そのものが平準化・形式化されてしまうというジレンマを、 個人の美学的な探究——美戯物の制作、はどのように突破し得るのか?
近年の経営学において「創造性」は、競争優位やイノベーションの源泉として極めて重要な概念として位置づけられています。多くの企業が創造性を高めるためのフレームワークやプロセス、評価指標を整備し、組織的に創造性を促進しようと試みています。しかしその一方で、創造性を経営資源として設計・管理しようとするほどに、創造性は次第に平準化・形式化され、本来の鋭さや独自性を失っていくというジレンマが生じています。
このジレンマの根底には、創造性が本来、予測や制御になじまない性質をもつにもかかわらず、それを経営の論理の中で可視化・再現可能なものとして扱おうとする構造的な緊張関係があります。創造性を成果に結びつけるための制度化は、同時に創造性の源泉である個々人の感性や違和感、偶然性、逸脱といった要素を削ぎ落としてしまいます。
こうした状況の中で、本研究は、創造性の突破口を「個人の美学的な探究」に見出します。個人が主観的な「よさ」や「惹かれ」「違和感」に基づいて世界と向き合う営みは、経営的合理性や効率性から自由でありながら、新たな視点や問いを立ち上げる力をもっています。この美学的な関心の運動こそが、制度化された創造性の限界を乗り越えるための重要な起点となり得るのではないか、と考えています。
美しさや戯れ(遊び)の感覚に導かれて、つい作ってしまった人工物を指します。たとえば、壁にあいてしまった穴を自分らしく埋めてみるとか、道端の使われなくなったモノを飾り付けてみるとか。そういう誰にも褒められないけれど、なんとなく美しくて、ちょっと笑ってしまうような工夫——日々の暮らしの中にひそむ、名もなき創造性を見つめなおす試みです。
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